●第一次大谷探検隊 朝日新聞 気味の悪いもてなし
第一次大谷探検隊 朝日新聞 気味の悪いもてなし
それでいよいよカシュガルに着いた時、イギリスの中佐が駐在していて、かねてその中佐にあてた添書をもっていたので、とりあえずそこへ訪ねてゆくつもりであったところ、
その前に土人が途中まで馬に汗をかかせて迎えに来ていて、お宿が用意してあるから一緒に来いという。さてはどこからか通知でもあったかと思って、とにかくその宿に安着した。
すると一人のコサックがやってきたので、いったいこれは誰の命令で準備したのかと聞いたが、誰の命令か知らぬという。
こちらから通知もせぬのに、誰がこれだけの設備をしたのかと内々驚いて、そこでその晩すぐ、かのイギリス陸軍中佐のマイルス氏にあてて手紙を持たせてやると、
中佐も非常に驚いて、とにかく明朝早く荷物を持って来いと言ってきた。そこで明くる朝、起きるとすぐ中佐の官舎に引っ越したのである。
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