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2008年05月14日

●第一次大谷探検隊 朝日新聞 ロシヤの尊大主義

第一次大谷探検隊 朝日新聞 ロシヤの尊大主義


カシュガルはトルキスタンの政治上の中心であるから、イギリスの貿易事務官というような者もあり、ロシヤの総領事もおり、そしてコサック騎兵も六十騎あまり領事館保護のために派遣されている。

そのほか露清銀行の支店もあり、ロシヤの人民もたくさんいる。ロシヤ・トルキスタン人もたくさんいる。

アンディジャーン人もいる。ロシヤの領事はこれをどのように支配しているかというと、すべてシナ・トルキスタンには、アクサカルという者が置いてある。

アクサカルとは《白いひげの人》ということで、おそらく老輩を意味するのであろう。

つまり諸人の親方である。

それが総領事の命をうけて、ほとんど領事の仕事をしているのである。

このアクサカル中の有力な人は、旅券まで出すのである。

そしてロシヤ人の保護もするし、シナ政府に対する交渉までやる。

右のイギリス中佐の話によると、すべてロシヤ人のやり方は尊大主義で、例えば総領事がシナ道台(地方長官)などに面会に行く時には、多数のコサックを連れて、威風堂々としてやってゆく。なるべく土人およびシナ官吏に尊大に見えるようにする。

これに反し、英国官吏はこのような場合にも、一人の騎馬の護衛を連れているばかり、ごく質素にしてゆくそうで、一は尊大、一は質素、こんなところにもおのずから両国の気風が現れて、ちょっとおもしろい対照である。


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