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2008年05月20日

●第一次大谷探検隊 朝日新聞 ヤルカンドの奇病

第一次大谷探検隊 朝日新聞 ヤルカンドの奇病


ヤルカンドにはカシュガル人、アフガン人、タジク人というような人民がいる。このタジク人というのは、トルキスタン人とペルシア人との合の子である。

このヤルカンドには一種の地方病があって、咽喉の下に二つのにぎりこぶしをつけたような瘤ができるのである。

ほとんど土人の四分の三は、この病にかかっている。

別にそれがために身体になんら影響があるのではない。

その原因はヨーロッパ人がきてみてもわからぬそうであるが、多分この地方は水質が非常に悪いので、その悪い水を飲むからであろうということである。

この水質が悪いということについて、土人は面白い伝説をもっている。

昔マホメット教の聖人がきて、飢えて倒れていた。

そこで救いを乞うたが、土人はこれを救わなかったのでおおいに怒り、将来ヤルカンドの子々孫々まで良い水は飲ませぬと言って、くさったラクダを水中に投じた。

それ以来水質が悪くなったということで、実際はどうかわからないが、この風土病のことについては、マルコ・ポーロもその紀行中に書いている。

この土地の飲料水というのは、池のようなたまり水で、むつき(おむつ)も洗えば泳ぎもするというわけであるから、実に不潔きわまるものである。


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