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2008年06月03日

●第一次大谷探検隊 朝日新聞 ヤクと大吹雪

第一次大谷探検隊 朝日新聞 ヤクと大吹雪


こんどは道を変えて高さ五一〇〇メートルのカンダル・ダワンをヤクに乗って越えた。

このヤクは羊牛というが、全身非常に毛の深い獣で、高山でなくてはいないそうである。

足はよほど丈夫で、どんな険阻でも倒れるということはない。

ところでこの山はそこぶる峻険で、とても馬で越えることはできない。

荷物も人間も馬からおろして、このヤクに積み、そして馬は裸にして尻尾をもってやって、ようやく坂を下ろすのである。


このカンダル・ダワンは非常な高山であるから、雪の降ることはすさまじいもので、風も非常に強い。

そのため絶えず大吹雪が起こって、それが見渡す限り波状をして積もっている。

これれをたとえれば、あたかも竜が怒って鱗を立てたとは、このようなものであろうかと思われるほどであった。


カンダル・ダワンを越えて数日の後、ザラブサンという川を渡った。

しかしこの川は水が非常に深くて、しかも橋も船もない。

ところが土人が四頭のラクダをもってきてくれたので、人も荷物もそれに乗り、馬は裸にして水中を泳がし、ようやく川を渡ったが、なにしろ四頭のラクダに数頭の馬で列をなして川を越えるのであるから、その状況はなかなか壮観であった。


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